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知財トピックス

2026年01月07日

2026年に向けた知的財産の動向

2025年は、AIの普及や事業環境の変化を背景に、知的財産の「使い方」が大きく問われた一年でした。その流れを受け、2026年に向けては、制度の新設や改正そのものよりも、知財をどのように戦略的に位置付け、事業と結び付けて活用して行くかが、より重要になると考えられます。

まず注目されるのは、AI活用を前提とした知財整理の定着です。
AIは研究開発や設計、品質管理、マーケティングなど、企業活動のあらゆる場面で活用される存在となりました。
2026年に向けては、「AIを使ったかどうか」ではなく、発明の本質がどこにあり、人がどのような技術的思想を創出したのかを、適切に整理・説明できているかが、特許実務において一層重要になります。
AIを補助的に用いた発明と、技術的価値のある発明を切り分ける視点が求められます。

次に、特許を含む知財の「選別と集中」がさらに進むと予想されます。
研究成果を広く出願するのではなく、事業の中核となる技術や将来の競争力につながる分野に知財投資を集中させる動きが強まっています。

出願件数よりも、権利の質や活用可能性を重視する姿勢は、コスト管理の観点からも、今後ますます重要になるでしょう。

三つ目のポイントは、外国出願・PCT戦略の見直しの常態化です。
グローバル展開を視野に入れる企業にとって、どの国に、どのタイミングで出願するかは、重要な経営判断の一つとなっています。
2026年に向けては、事業計画や市場動向を踏まえた上で、必要な国に絞った戦略的な外国出願が主流になっていくと考えられます。

四つ目は、知財と経営・事業戦略の一体化です。
知的財産は、研究部門や法務部門だけの課題ではなく、経営層が関与すべき重要な無形資産として位置付けられています。
研究開発投資や事業戦略と連動した知財の管理・活用が、企業価値の向上に直結する場面が増えています。

最後に、知財リスク管理への意識の高まりも見逃せません。
AI生成物の利用、外部パートナーとの共同開発、オープンイノベーションの進展により、権利帰属や契約条件を事前に整理する重要性が高まっています。
2026年に向けては、トラブルを未然に防ぐ観点からも、知財リスクを意識した社内ルールや運用体制の整備が求められます。

このように、2026年に向けた知財の動向を整理すると、キーワードは
「選別」「連動」「実務力」です。

特許や知的財産を単なる権利取得にとどめず、事業戦略と結び付けて活用できるかどうかが、今後の企業競争力を左右する重要な要素となるでしょう。

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