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知財トピックス

2026年01月28日

生成AI×知財:プリンシプル・コード(仮称)(案)とは?―「説明できる運用」へ

生成AIの活用が広がる一方で、「学習に他人の著作物が使われていないか」「生成物が既存作品に似てしまわないか」といった不安も高まっています。こうした懸念に対し、政府は「生成AIの適切な利活用等に向けた知的財産の保護及び透明性に関するプリンシプル・コード(仮称)(案)」を公表し、意見募集(パブリックコメント)を実施しました(受付は2026年1月26日23:59で終了)。 (パブリックコメント)

本コード案は、罰則で一律に縛るというより、事業者が「できる範囲で実施し、難しい場合は理由を説明する(コンプライ・オア・エクスプレイン)」ことで、対応状況を分かりやすく示す考え方です。透明性も「学習データをすべて列挙する」趣旨ではなく、基本方針や範囲を説明できる状態を目指す、と捉えると理解しやすいでしょう。 (首相官邸ホームページ)

内容の柱は大きく2つです。第一に「透明性」。どのモデルを使うのか、更新の有無、学習データの種類(Web収集の有無など)といった“概要”を示し、利用者や権利者が状況を把握できるようにします。第二に「知財への配慮」。robots.txt等の意思表示の尊重、海賊版サイトの回避、権利者からの申出に対応する窓口の整備、記録の保存など、現場で取り組める事項が例示されています。実際の「開示例(ひな形)」も示されており、社内整備のたたき台として参考になります。 (首相官邸ホームページ)

 

企業としては、まず次の3点を押さえるのが現実的です。①AIを提供・開発する立場では、収集しない範囲のルール化、説明文(開示項目)の整理、問い合わせ窓口の設置。②AIを利用する立場では、利用規約の確認と、社外に出す前の生成物チェック(類似・転載・出所表示の確認)の手順化。③権利者の立場では、照会窓口や許諾方針の整備により、相談・交渉の入口を明確にすることです。 (パブリックコメント)

今後、寄せられた意見も踏まえて内容が整理される見込みであり、企業側としては早めに体制を整えておくほど、取引先や社内への説明がスムーズになります。 (パブリックコメント)

なお、知的財産上の判断は、対象コンテンツ、利用目的、提供形態、契約関係等により結論が異なる場合があります。生成AIの導入・運用設計、社内ルール整備、リスク整理等については、個別事情を踏まえた検討が重要です。ご不明点がございましたら、お気軽にご相談ください。

 

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